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ピースアクション㏌なら2022を開催しました。

【2022.10.30 更新】

ピースアクション㏌なら2022を開催しました。

ピースアクションinなら2022を10月22日(土)に奈良ロイヤルホテルで開催し、77名(会場50名、オンライン27名)が参加しました。

今年は、6月に核兵器禁止条約第一回締約国会議、8月に核兵器不拡散条約(NPT)再検討会議と核兵器に関する重要な会議が開催されました。唯一の戦争被爆国でありながら、米国の核の傘の下にいる日本はこれからどうしていくべきかを日本発ではなく、世界(向こう側)から見てきたピーズボート共同代表でICAN国際運営委員川崎哲(かわさき あきら)さんにお話ししていただきました。

   川崎 哲氏会場

講演の主旨
〇過去のNPT再検討会議では1995年と2000年には「核兵器廃絶を達成する」という合意ができました。2010年には「核兵器禁止条約に留意する」ということを確認しました。その後世界の核兵器の数は減ってきていますが、まだ13,000発もあります。2020年には世界の終末時計は1分40秒まで進みました。
〇2010年頃から「核兵器の非人道性」がキーワードとなり、2017年に核兵器禁止条約ができました。核兵器禁止条約は、「核兵器を非人道的兵器として」「全面的かつ完全に禁止し」「核兵器廃絶への道筋を定め」「核被害者への援助を」と定めています。
〇核兵器禁止条約は、「NPTと矛盾する」のではなく核兵器廃絶に至るというという同じ目標に向かった条約で相互に補完するものです。「安全保障を踏まえてない」のではなく、広島や長崎で起きたことは受け入れられない。核兵器のない安全保障こそが人類の命を守ります。「実効性がない」のではなく、この間対人地雷など大量破壊兵器は禁止され、世界の金融機関の対応でこれらの非人道的兵器は製造されなくなってきました。
〇抑止論については、NPT再検討会議前に開かれた「核兵器の非人道性に関する国際会議」の議長のまとめで、次のように批判しています。
①ロシアによる核の威嚇は、抑止論に基づく安全保障の脆弱性を示しています。核兵器は戦争を防ぐどころか、核武装国による戦争の開始を後押ししています。
②新しい技術(AIやサイバー)の発展は、抑止力が核戦争を防ぐという理論に疑問を投げかけています。
③核抑止に基づく安全保障は持続可能ではありません。
④核兵器の非人道的影響やそのリスクに鑑みて、核兵器の有用性やリスクの真実性を、事実に基づき再検討すべきです。

そして、世界で「非核地帯が広がっていること、日本では核兵器禁止条約に7割以上の人が参加すべきだとの世論など、核兵器のない世界をめざす運動は広がっています。更に第1回締約国会議で決定され、次の会議に向けすでに核兵器禁止から廃絶のプロセスはもうスタートしています。
最後に、核兵器抑止力について参加者に次の4つの視点で考えてほしいと提起されました。
①道徳性:それは正しいことなのか?
②実効性:機能するのか?失敗しないのか?
③伝染性:「我も我も」にならないか?
④結果責任:破綻したらどうするのか?


参加者アンケートから(抜粋)
〇ウクライナにおける核の威嚇の意味、核兵器廃絶に向け世界で進められていること、核兵器禁止条約がどう機能していくのかなどを知ることができました。

〇今の日本にはあきらめしかないと思っていたが、私たちが行動することで、変えていける、まず行動しないといけないと思いました。事実を知る事、そして伝えることから始めたいと思います。

〇核抑止論の疑問を分かりやすく解説していただき理論整理ができて良かったです。世界の核兵器禁止条約や締約国会議の情報があまり報道されておらず、知らない情報が提供されよかった。


平和の木高校生の書いた原爆に関する絵

                展示会場

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