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「核兵器廃絶に向けて被爆体験を学び、次世代につなげよう」をテーマに
ならコープ「平和ライブラリー」開設記念講演会が開催されました

【2019.10.25 更新】

濱住治郎さん(右) 入谷方直さん(左) 講演会の様子
県内の個人や団体の被爆・戦争体験を掘り起こし、記録し、その体験を将来に継承するための活動の拠点とすることを目指し、10月6日(土)に「コープふれあいセンター六条」2階に「平和ライブラリー」が開設されました。

開設記念講演会(奈良県生協連共催)が開催され、「核兵器廃絶へ向けて被爆体験を学び、次世代へつなげよう」をテーマに55人が参加し、学び交流しました。
記念講演会では、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)事務局次長 濱住治郎(はますみじろう)氏による「胎内被爆者としての被爆体験、核兵器を巡る情勢、被爆者運動のこれまでとこれから」についてお話しいただきました。

1945年8月6日濱住さんは、お母さんのお腹にいた時に被爆しました。お母さんはお父さんを探しにでかけましたが、焼け跡からお父さんが身に着けていたバンドのバックル、がま口の金具、鍵の3点だけが戻ってきました。濱住さんは「父の写真を見ながら育った。父が亡くなった49歳の時、突然家族を残して亡くなった父の無念さを思い父の分まで生きたいと実感し、そして自分が被爆者ということも意識するようになった」
濱住さんは、「胎内被爆者は、『生まれた時から被爆者としての烙印を押されている』『一番若い被爆者』」です」、「被爆者の活動は、『人間としての尊厳』『人間としての回復』を求めるたたかいです」と話されました。
濱住さんは、「『ふたたび被爆者をつくるな 核兵器廃絶と原爆被害への国の償い』は被爆者の基本要求です」「子どもたちや孫たちに核兵器も戦争もない世界を残すために、被爆者運動の継承が重要になっている。きのこ雲を取り去った『青い空』を世界の子どもたちに届けたい。それが被爆者の使命であり、全世界の大人一人一人の使命だと思う」と強調され、「この平和ライブラリーが継承活動の拠点となることが全国から見ても光を与えてくれる」と期待を述べられました。

次に、2006年に解散した「わかくさの会(奈良県原爆被害者の会)」や県内の被爆者の活動の記録や証言を掘り起し原爆体験を次世代に継承する活動を行っている入谷方直(いりたに まさなお)さんから「被爆者が残したものの価値を知る」のテーマで活動報告がありました。「この間、県内で被爆体験の取材をした高校との新しいつながりや、手記集の発行に向けて準備などを進めている」「継承活動は被爆者だけにまかせきりではなく、私たちが価値を知り、受け継いで伝えていかなければならない。平和ライブラリーが平和を語るサロンになってくれればと願う」と話されました。

その後、2020年に開催されるNPT再検討会議への代表派遣者(ならコープ代表・カーン陽子さんと奈良県生協連代表・奈良県立大学3回生 宮本志音さん)の紹介と決意表明がありました。

宮本志音さんとカーン陽子さん
ならコープ平和ライブラリーは、今後、日本被団協やノーモア・ヒバクシャ記憶遺産を継承する会にも学びながら、被爆者の活動の記録、命の尊さと核兵器や戦争の悲惨さや残酷さなど平和について学び、継承していく場としていく予定です。


「平和ライブラリー」を見学する参加者

奈良県生活協同組合連合会

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