【2014.04.22 更新】
2014年4月18日、奈良商工会議所において奈良県生協連の会員生協役職員研修会を開催しました。
今年度は「防災・減災」をテーマとし、防災学の第一人者として著名な河田恵昭(かわたよしあき)関西大学社会安全学部教授・同社会安全研究センター長を講師にお招きしました。奈良県から長岡雅美危機管理監、中澤修知事公室次長、尾崎俊之防災統括室室長補佐のご臨席のもと、会員生協役職員42名が奈良県における大規模災害と防災対策について学びました。
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河田 恵昭 先生 |
河田先生は初めに、南海トラフ巨大地震や県内を通る活断層による内陸型地震の被害想定などに触れ「奈良県はもっと防災意識を高める必要がある」と警鐘を鳴らされました。「被害にあえば命、財産、すべてを失うことになるが、今は情報が命を助けられる時代である」こと、「災害では想定外の様々な事態が被害を拡大させる」ことなどを指摘され、いかに日頃の防災対策が重要であるかを強調されました。そして、被害を減らすと同時に、復旧までの時間を短くすることにより、社会に及ぼす影響を減らすことために「最悪被災シナリオの上に効果的な危機管理を行い、公、共、民の連携を図ること」、「強くてしなやかなレジリエントな社会づくり」などを呼びかけられました。
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中澤 修 奈良県知事公室次長 |
また 奈良県知事公室次長で防災統括室長の中澤修氏より「奈良県地域防災計画の見直しについて」お話しをいただきました。紀伊半島大水害の経験教訓を踏まえるとともに大規模広域災害等への対応できるものになるよう、避難所・避難ルートの整備・確保や緊急物資の供給体制、家庭内備蓄、帰宅困難者対策などについて検討が行われました。
この研修を通して参加者は、奈良県と全国規模での地域防災について深く考える機会となりました。