奈良県食品生活相談センターにおいて「奈良の消費者行政を考える会」の発足と記念講演会が開催された。県内から消費者、相談員、弁護士、行政関係者など70人の参加がありました。「考える会」代表の北條正崇弁護士のあいさつ、事務局より会の設立経過や趣旨、規約の報告をした後、圓山茂夫氏（明治学院大準教授）が「消費者庁設置と地方消費者行政の課題」について基調講演を行いました。
現在、政府は国会に消費者庁設置関連法案を上程していますが、審議入りできていない状況です。このため、地方消費者行政の活性化のための3年期限の基金設置を盛り込んだ補正予算案の成立を目指しています。奈良県ではこれを受け、09年から3年間の計画に向けて奈良県消費者行政活性化案の審議を進めています。これには市町村の消費者行政の活性化が大きなポイントになりますが、消費者も含め関心が高まっているわけではありません。
圓山氏からは消費者庁設置に至る背景、消費者が主役となる社会の構築、そのための国と地方消費者行政の充実の必要性など、奈良県にも参考になる事例も含めたお話をしていただきました。今後、市町村の積極的な取組みが期待されます。