【2009.05.09 更新】
メキシコやアメリカなどでインフルエンザA型(H1N1)の人への感染が確認され、世界規模での集団感染の状況が連日のように報道されています。予備知識として、以下の点に留意し、各自が冷静に対応することが求められています。
1.豚肉を食べることによる感染はありません。
豚肉や豚肉の加工品を食べることによって、新型インフルエンザに感染することはありませ
ん。インフルエンザA型(H1N1)は、他の細菌やウィルスと同様、中心温度71℃の加熱に より、死滅するため加熱調理した豚肉を食べても問題はありません。
《参考》厚生労働省ホームページ
2.備えて安心。感染予防と家庭での食品の備蓄をおすすめします。
国・県などからの情報に基づき冷静に対応しましょう。まず、手洗い・うがいをこまめに行い ましょう。また、国内での流行に備え、マスクや食料品などを備蓄しておくことをおすすめい たします。食料品は缶詰・レトルト食品・カップ麺など長期保存の出来る食品を約2週間分を 目安に備えておきましょう。
[新型インフルエンザとは]
1)新型インフルエンザウイルスとは、動物、特に鳥類のインフルエンザウイルスがヒトに感染
し、ヒトからヒトへと効率よく感染できるように変化したもので、このウイルスが感染して起 こる疾患が新型インフルエンザです。
2)新型インフルエンザウイルスは人間界では、未知のウイルスで、ほとんどのヒトは免疫を持っ ていません、そのため、発生すると容易にヒトからヒトへと感染し、冬季に限らず、年間を通 じて、急速に大流行(パンデミック)する危険があります。
このような例の一つとしてスペイン風邪(スペイン・インフルエンザ)(1918年-1919年)が あります。世界では人口の25~30%が罹患し、4000万人が死亡したと推計されており、日本で は2300万人が感染し、39万人が死亡したと記録されています。その記録から、大流行が起こ ると多くの人が感染し、医療機関は患者であふれかえり、国民生活や社会機能の維持に必要な 人材の確保が困難になるなど、様々な問題が生じることが考えられています。
[新型インフルエンザ発生前に準備したいこと]
1)新型インフルエンザに対する対策は通常のインフルエンザ対策の延長線上にあります。普段か ら健康管理をし、体力や抵抗力を高めておくことが重要です。そのために十分な睡眠、バラン スのよい食事、適度な運動を心がけること、うがい、手洗いを習慣にすることなどが大切で
す。
2)また、熱、咳、くしゃみ等の症状のある人には必ずマスクを着けてもらうこと、このような人 と接する時にはマスクを着けることが大変重要です。咳やくしゃみをおさえた手、鼻をかんだ 手は直ちに洗うことも必要です。これらが、インフルエンザ予防のために必要な「咳エチケッ ト」です。外出後の手洗いを日常的に行い、流行地への渡航、人混みや繁華街への外出を控え ることも重要です。
3)パンデミックは日本だけのものではなく、海外でも同時に発生しますので、海外で大流行すれ ば、輸入が減少したり停止することによって、種々の生活必需品も不足して、手に入らなくな ることがあります。
4)パンデミックになると、このような生活に欠かせない活動にも影響が出ることも想定されます し、感染を防ぐためには不要不急の外出をしないことが原則であることから、災害時と同様に 外出しなくても良いだけの最低限(2週間程度)の食料・日用品等は準備しておくのがよいで しょう。
[個人での備蓄物品の例]
○食料
(主食類)
米・乾麺類(そば、そうめん、うどん等)・切り餅・コーンフレーク・シリアル類・乾パン・ インスタントラーメン、各種調味料・レトルト・フリーズドライ食品・冷凍食品・缶詰・菓子 類、ミネラルウォーター、ペットボトルや缶入りの飲料
○日用品・医療品の例
(常備品)
常備薬・絆創膏(大・小)・ガーゼ・コットン・マスク・ゴム手袋・水枕・氷枕・漂白剤(次 亜塩素酸:消毒効果がある)・消毒用アルコール